kugi's notebook

やったこと、思ったことなどつらつらと書きます

unity1week「2」振り返り ~「Kani と Uni」に込めた想い~

はじめに

お久しぶりです。kugiです。 4月から社会人になり、慌ただしくも楽しい日々をおくっています。

さて、今回はゴールデンウィークで参加した Unity1週間ゲームジャム - お題「2」 の振り返りをしたいと思います。

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u1wの概要についてはコチラ

参加に踏み切るまで

実は今回のu1wはギリギリまで参加するかを悩んでいました。 というのも、

  • 社会人になった今、1週間のモチベーションと気力を保ったまま開発できるのか...
  • あらためて1人でゲームが作れるか不安...

といった気持ちがモヤモヤっと出てきたのです。

前回、前々回とチーム参戦だったので、今の力量でチャレンジするという意味でも、参加するならソロ開発にしようと思っていました。

前回の 「お題『回』」 でnattuhanさん、つっちーさんの3人で作成した NOA's Projectは学生として参加する最後のu1wで、自分の中では一つの区切りと捉えていました。

学生の頃はイベント駆動開発がほとんどで、ゆっくりインプットするということを次第にしなくなっていました。ちょうど社会人なり、時間もあるゴールデンウィークなので積読している技術書を読んだり、ゆったりStayHomeでハンティングライフに没頭するのもありだな〜と考えていました。

しかし、Twitterやギルド(Unityゲーム開発者ギルド)で参加している方達の進捗やワイワイ感を見たら自分は絶対 「参加すれば良かった...」と思うこともわかっていました。

私はu1wをゲームを1週間でつくる(今回は遅刻しましたが...)イベントというだけでなく、お祭りのようなものだと捉えています。

最近では200、300を超えるゲームが1週間で投稿されます。それの制作過程が進捗としてTwitterなどで共有される。そして1週間後に実際に遊べる。また、ぱふもどきさんまっともぉんさんをはじめとするいろんな方が実況プレイしてくださる。そしてそして、u1wが終わった後も青木ととさんが主催されているu1w共有会で制作の過程や開発者の方の目標などを聞くことができる。

もちろんゲームを投稿せずに遊ぶ側にまわったり、実況や共有会を視聴するだけでも十分楽しめるお祭りだと思います。

それにプラスして、自分もゲームを投稿した場合、自分のゲームを遊んでもらえてレビューを貰えることもある。もしかしたら、今回自分のゲームを遊んでくれた方が、次回参加するときのチームメンバーになることだってあるかもしれません。

これはもう、参加するしかないでしょ...!!!

と気づいたらお祭りに参加したい欲がモヤモヤを上回っていました。

目標を決めよう

モヤモヤを上回っていました」と書いたものの、モヤモヤが消え去ったわけではありません。 モチベーション維持一人で作りきるために、まずは今回の目標を設定することにしました。

今回設定した目標は以下の2つになります。

  • オンラインゲームに挑戦する
  • kugiにしか作れないゲームを作る

一つ目の目標としてオンラインゲームを選んだのは、これまでに挑戦したことのないことだったからです。 これまでのu1wを振り返ってみても、何かしらやったことのないことに触れてみるようにしていました。

お題 作ったゲーム 挑戦したこと
さがす あにまるハンター ・就活で作成した企画書をベースにゲームを作ってみる
・u1wに初挑戦
密蜂〜Cluster Bee〜 ・自作モデルを使用して作る
・LightmapをベイクしたりLightingを調整してみる
・u1w共有会で発表
ふえる Groundwater ・URPでPost-processing、Shadergraph使ってみる
・Timelineでアニメーション
あける すきすきスキマん ・u1wでチーム参戦
・ドット絵アセット全て自前で
・CloudBuildの活用
NOA's Project ・学生以外の方とチーム開発
・設計を考えて分業する
 (スキマんの時はほとんどアセット要員だったのでw)
・DoTweenに触れる

お題がちょうど「2」ということで2人対戦2人プレイなどが浮かび、オンラインゲームにすることにしました。

2つ目については、自分のキャラクター(chillballとkani-chan)を起用することで「kugiにしか作れないゲーム」を作ることにしました。

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chillballとkani-chan

chillballは私が日常を4コマで描いているkugi日記に登場したキャラクターです。

また、kani-chanは自分がまだUnityに触れたばかりの頃に大学の友人と2人でゲームを作ろうとした際に、その友人が打ってくれたドットです。 結局ゲーム完成には至りませんでしたが、Unityを使った開発の原点のような気持ちもあり、slackのstatusではkani-chanにいつも見守ってもらっています。 (勝手に借りてごめんよw🙏)

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Slackのユーザステータス

このように、挑戦したことのないオンラインゲームへ挑戦することでモチベーション維持を、また1人での開発だからこそできる自分らしさの盛り込みをすることで、モヤモヤは解消されました。

そして開発へ

そうして今回製作したのがKani と Uniです。 2分間の間でマッチングした2匹のKaniでUniをたくさん倒すゲームです。

unityroom.com

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Kani と Uni

オンラインゲームを製作するにあたって、私は今回オンライン対戦ではなく、オンライン協力で遊んでもらおうと思いました。 あえてオンライン協力を選んだのは、

u1wを通して偶然マッチングした人と一緒に協力をして楽しい体験が共有できたらめちゃくちゃエモいだろうなー

と思ったからです。

そういう意味でも今回はランキング機能を競わせるための要素ではなく、偶然マッチングした二人の名前が記録されるものという意味も込めて、モリー(Memories)と名付けました。

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モリー(Memories)

楽しさの共有ではEbiを収集アイテムとして散りばめて、Ebiをマッチングした二人で一定数集めたら無敵KaniになってUniを一掃するというEbi Dance機能をつけました。

chillballを起用したこともあり、全体的にchillな雰囲気を表現したのですが、EbiDance状態中は一変してUIを虹色に光らせてみたり、BGMもEDMっぽいものに変えたりと雰囲気をガラリと変えました。

この雰囲気の緩急とUniを一掃する気持ちよさを共有させたいという部分がこのKani と Uniに込めた私の想いです。

初めてのオンラインゲーム製作ではo8queさんの「PUN2(Photon Unity Networking 2)で始めるオンラインゲーム開発入門」にとても助けられました。 PUN2を初めて使う私でもオンラインゲームを作ることができたので、オンラインゲームに挑戦したい方にはおすすめの入門書です。 改めてこの場でお礼申し上げます。o8queさんありがとうございました!!!

zenn.dev

ちょうど最近4コマを描き始めたということもあり、画像アセットについては手書きで用意しました。

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手書きのアセット

バグから生まれる遊び

公開したはいいものの、マッチングしないと遊べない状態だととそもそも体験してもらいたいことを提供できないので、CPU(ドット絵kani-chan)を実装することにしました。

オンラインゲームでは通信の確認をするため、ゲームを2つ起動してテストをしなくてはなりません。 今回私は一度ビルドしたものとUnityEditor上で実行した2つのクライアントでテストをしていましたが、かなり効率が悪かったように感じます...。 この効率の悪さからも細かいところでバグを踏んでしまっていて、kani-chan実装にかなり苦労しました。

unity1week online共有会 #5のzizoさんの発表でもあったように、Unity Hub上で別プロジェクトとして登録してエディタを2つ起動することで快適に動作確認ができそうです👀

www.youtube.com

そして、なんとかkani-chanが投入でき、CPUモードでツイートした場合は

今度は Kani-chan 以外と遊びたいな...

の一文が追加されるようにしてみました。(気づいた人はいるだろうか...笑)

無事kani-chanも導入でき、事なきを得たかと思いきや...

部屋によってEbiが大量発生したり、Uniが無限に出たり、逆にEbiが全く出なくなったり

と、もはや誰かが「Kani と Uni」の生態系をいじっているのではという事態に...

しかし、ゲームの進行事態には問題がなく、部屋ガチャとして機能していたので 仕様としては残すことにしました。

Ebiの大量発生部屋は一部ではSSR部屋と呼ばれ、 盛り上がっていただけました笑

まっともぉんさんやぱふもどきさんのオンラインゲーム配信でも取り上げていただけて、 実際に遊んでる方の反応が見れたのはとても嬉しかったです。

youtu.be

また、nattuhanさんとつっちーさんにはNoa's ProjectのDiscordサーバーで通話をしながらテストプレイやデバッグをお手伝いしていただきました。 感謝です!!🙏

まとめ

参加するかどうかを最初は悩んでいましたが、やはり参加して本当に良かったです。 こうして毎回楽しく参加できているのも、主催のないちさんをはじめとする、u1wというお祭りに様々な形で関わっているみなさんあってこそだと思います。ありがとうございます!!!

私のKani と Uniへ込めた想いをしっかりとゲームを通して伝えることができたかは分かりませんが、 今回掲げていた2つの目標も大方達成できたと思います。 また、結果として初めて総合評価にランクインすることもできました。 プレイしてくださった皆さん、本当にありがとうございました!

次回もできる限り、前向きな気持ちで参加したいと思います。 それではまた!